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Author:gongze
FC2ブログへようこそ!
初めまして宮沢雅宏と申します。
中国の西安において馬賢達老師と
田春陽老師より中国伝統武術である
通備拳を学んでまいりました。
このブログには武術に関する理論やエッセイを掲載してまいります。
本格中国武術教室通備拳斬卸会、現在会員募集中です!
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日本人にはつま先立ち信仰が根付いています。小学校や中学校の体育の授業などで,あるいは部活動などで,素早く動くためにはつま先立ちになると教えられたことはないでしょうか?

かつては私も爪先信仰をしていました。私が昔読んだ漫画で「はじめの一歩」というボクシング漫画があるのですが,その主人公が先輩に弱点を指摘される場面の描写がいまだに記憶に残っています。「お前の弱点は足の親指での地面の蹴り込みが弱いことだ!」などと言われて主人公はつま先立ちを持続する訓練をするわけです。常にふくらはぎがピクピクするような状態になってしまいます。私もこういった漫画的訓練を真似したことがありますが,いや~アホ丸出しですな。基本的に漫画というのは嘘を書かなきゃ成立しない世界なので本気にしてはいけないのですが,こういったメディアの洗脳というものは中々強力なものがあると思います。
というわけで今回は足裏の使い方の話をします。うちの会員さんにもよく,例えば歩法の踏み替えのときなどに「踵を軸に足裏を回転させる」という話をするのですが,何度口を酸っぱくして言ってもこれがなかなか出来ない,どうしても回転中につま先に加重してしまうようです。長年の間に脳に刷り込まれたつま先信仰というものはちょっとやそっとじゃ抜けないようです。
さて,ではどのように足裏を使えばよいか?一歩足を踏み出すという動作で見てみましょう。
人間は正しく直立しているときは踵に荷重されます。この状態から踵で地面を蹴って一歩踏み出すわけですが,ただ単に地面を蹴るだけだと頭が跳ね上がってしまいます。

こうなると推進力が上方向にロスしてしまうので,なるべく頭の高さが変わらないように地面を蹴る必要があります。そこで重要になるのがエッジという概念です。
エッジとは足裏の両端を走っているラインのことです。

スキーをやったことのある方ならば,このエッジを使ってターンをすると言えば分かるでしょう。親指側をインエッジ,小指側をアウトエッジと呼びます。
踵で地面を蹴って一歩踏み出すときに,足裏の荷重ポイントを図のように移動させます。

踵から始まり土踏まずの淵を通って母指球に到達します。この過程で一度アウトエッジに乗った体重がインエッジに移ります。その時の足裏は次の図のように動きます。

図は足元を正面から見た様子を簡易的に表現しています。アウトエッジからインエッジへと接地していき,最後はインエッジだけが接地しているのが分かると思います。インエッジだけが接地した状態での足裏の荷重は母指球にあります。
インエッジだけが接地した状態になると膝が内側にカクンと折りたたまれたような状態になります。

こうすることで踵で地面を蹴ったときの反発力が地面と水平に近い状態になります。よって移動の際の頭の跳ね上がりをできるだけ抑えることができるわけです。
馬賢達先生の立ち方を確認してみましょう。


見事にエッジが効いて膝が内側にカクンとなっているのが分かるはずです。これこそが達人の歩法です。

かつては私も爪先信仰をしていました。私が昔読んだ漫画で「はじめの一歩」というボクシング漫画があるのですが,その主人公が先輩に弱点を指摘される場面の描写がいまだに記憶に残っています。「お前の弱点は足の親指での地面の蹴り込みが弱いことだ!」などと言われて主人公はつま先立ちを持続する訓練をするわけです。常にふくらはぎがピクピクするような状態になってしまいます。私もこういった漫画的訓練を真似したことがありますが,いや~アホ丸出しですな。基本的に漫画というのは嘘を書かなきゃ成立しない世界なので本気にしてはいけないのですが,こういったメディアの洗脳というものは中々強力なものがあると思います。
というわけで今回は足裏の使い方の話をします。うちの会員さんにもよく,例えば歩法の踏み替えのときなどに「踵を軸に足裏を回転させる」という話をするのですが,何度口を酸っぱくして言ってもこれがなかなか出来ない,どうしても回転中につま先に加重してしまうようです。長年の間に脳に刷り込まれたつま先信仰というものはちょっとやそっとじゃ抜けないようです。
さて,ではどのように足裏を使えばよいか?一歩足を踏み出すという動作で見てみましょう。
人間は正しく直立しているときは踵に荷重されます。この状態から踵で地面を蹴って一歩踏み出すわけですが,ただ単に地面を蹴るだけだと頭が跳ね上がってしまいます。

こうなると推進力が上方向にロスしてしまうので,なるべく頭の高さが変わらないように地面を蹴る必要があります。そこで重要になるのがエッジという概念です。
エッジとは足裏の両端を走っているラインのことです。

スキーをやったことのある方ならば,このエッジを使ってターンをすると言えば分かるでしょう。親指側をインエッジ,小指側をアウトエッジと呼びます。
踵で地面を蹴って一歩踏み出すときに,足裏の荷重ポイントを図のように移動させます。

踵から始まり土踏まずの淵を通って母指球に到達します。この過程で一度アウトエッジに乗った体重がインエッジに移ります。その時の足裏は次の図のように動きます。

図は足元を正面から見た様子を簡易的に表現しています。アウトエッジからインエッジへと接地していき,最後はインエッジだけが接地しているのが分かると思います。インエッジだけが接地した状態での足裏の荷重は母指球にあります。
インエッジだけが接地した状態になると膝が内側にカクンと折りたたまれたような状態になります。

こうすることで踵で地面を蹴ったときの反発力が地面と水平に近い状態になります。よって移動の際の頭の跳ね上がりをできるだけ抑えることができるわけです。
馬賢達先生の立ち方を確認してみましょう。


見事にエッジが効いて膝が内側にカクンとなっているのが分かるはずです。これこそが達人の歩法です。
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まず初めに,ここでは「骨盤の回転」という考え方で説明します。うちの会員の人達はアレの事だと分るでしょう。前回までで骨盤を回転させて中心軸に回転力を伝えるという話をしたわけですが,相手に打撃を伝えるためには中心軸の回転だけでは不十分で,相手に向かって体重移動することで推進力も伝えなければなりません。
例えば右拳で相手を突く場合,骨盤を上から見て左回りに回転させるわけですが,この時ただ骨盤を回転させただけだと骨盤の右端が前方に出るのに合わせて左端が同じだけ後ろに下がってしまい推進力を相殺してしまいます。
こちらのイラストの楕円は骨盤を真上から見た形を単純化したものだと思ってください。

そこで骨盤の左端に壁があるように意識して骨盤の左端が空間上固定されるようにすることで右端は大きな推進力を得ることができます。これはいわゆる壁理論と言われるもので野球のバッティングやボクシングのパンチなどはこの理論で説明されることが多いです。

しかしこれには一つ問題があり,図のように中心軸の移動ラインが右側へ大きくはみ出してしまうのです。推進力は中心軸を目標に向かってできるだけ直線的に移動させられた時に一番ロスなく相手に伝えることができます。
そこで骨盤の回転に合わせて骨盤の左端を後ろに下がらないように左右にスライドさせます。

こうすることで中心軸の移動ラインを目標に向かって直線的にすることができるわけです。
ちなみにこの動きは蹴りや歩法にも応用できるのでしっかりと覚えておきましょう。
例えば右拳で相手を突く場合,骨盤を上から見て左回りに回転させるわけですが,この時ただ骨盤を回転させただけだと骨盤の右端が前方に出るのに合わせて左端が同じだけ後ろに下がってしまい推進力を相殺してしまいます。
こちらのイラストの楕円は骨盤を真上から見た形を単純化したものだと思ってください。

そこで骨盤の左端に壁があるように意識して骨盤の左端が空間上固定されるようにすることで右端は大きな推進力を得ることができます。これはいわゆる壁理論と言われるもので野球のバッティングやボクシングのパンチなどはこの理論で説明されることが多いです。

しかしこれには一つ問題があり,図のように中心軸の移動ラインが右側へ大きくはみ出してしまうのです。推進力は中心軸を目標に向かってできるだけ直線的に移動させられた時に一番ロスなく相手に伝えることができます。
そこで骨盤の回転に合わせて骨盤の左端を後ろに下がらないように左右にスライドさせます。

こうすることで中心軸の移動ラインを目標に向かって直線的にすることができるわけです。
ちなみにこの動きは蹴りや歩法にも応用できるのでしっかりと覚えておきましょう。
前回まででシャフトとなる正中線に対して強力な回転力を発生させる方法を学びました。今回はその回転力をスムーズに腕へ伝達させる方法です。そのためには首の根元,喉のあたりに左右の腕をつなぐギアがあるようにイメージします。このギアによって左右の腕があたかも一本の鞭であるかのようにつながります。


正中線の回転力はこの鞭を通る波動となって拳まで伝達し,強力な突きを実現させるわけです。さて,今までのコツをまとめると体のイメージというものは以下のイラストのようになります。

これこそが無敵の発勁マシーンの姿です!
うちの会員の人達はこの姿をイメージしつつ普段の馬歩や弓歩の注意点や踵の使い方などをこなしていきましょう。
(イラストはメディカルイラスト工房様よりお借りしました。)


正中線の回転力はこの鞭を通る波動となって拳まで伝達し,強力な突きを実現させるわけです。さて,今までのコツをまとめると体のイメージというものは以下のイラストのようになります。

これこそが無敵の発勁マシーンの姿です!
うちの会員の人達はこの姿をイメージしつつ普段の馬歩や弓歩の注意点や踵の使い方などをこなしていきましょう。
(イラストはメディカルイラスト工房様よりお借りしました。)
前回は丹田の位置を把握してもらいましたが,今回はどうすればその丹田を生かせるのかということについて解説します。
うちの会員の人達は死ぬ気で覚えておくように!
まず,正中線や骨盤や丹田を車の部品に例えてみると,正中線はシャフト,骨盤はギア,丹田はシャフトとギアの接触部ということができます。
つまり骨盤というギアの回転力を丹田を通して正中線というシャフトへと伝えるわけです。
ここで注意しなければならないのは,体の構造について丹田から足が生えているかのようなイメージを持ってしまうことです。

このようなイメージを持ってしまうと骨盤というギアが持つトルクを生かせなくなります。知っての通りギアというものは大きければ大きいほどトルクが大きくなります。

ですので,なるべく大きなトルクでシャフトを回転させることが強力な発勁へとつながります。
そこで体の構造について次のようにイメージしてみましょう。
両足の骨からの延長線が丹田からの水平線と交わる場所である骨盤の部分に取手があるとイメージしてみてください。


この取手を掴んで骨盤をひねることで骨盤の持つ最大トルクで正中線を回転させることができます。実際には足で地面を蹴った力がこの取手の部分にぶつかって骨盤を回転させるわけです。骨盤を回転させると言ってもうちの会員であれば「擰腰切跨」であることが分かるでしょう。以上を踏まえて練習に励んでいきましょう。
(今回使用したイラストはメディカルイラスト工房様からお借りしました。)
うちの会員の人達は死ぬ気で覚えておくように!
まず,正中線や骨盤や丹田を車の部品に例えてみると,正中線はシャフト,骨盤はギア,丹田はシャフトとギアの接触部ということができます。
つまり骨盤というギアの回転力を丹田を通して正中線というシャフトへと伝えるわけです。
ここで注意しなければならないのは,体の構造について丹田から足が生えているかのようなイメージを持ってしまうことです。

このようなイメージを持ってしまうと骨盤というギアが持つトルクを生かせなくなります。知っての通りギアというものは大きければ大きいほどトルクが大きくなります。

ですので,なるべく大きなトルクでシャフトを回転させることが強力な発勁へとつながります。
そこで体の構造について次のようにイメージしてみましょう。
両足の骨からの延長線が丹田からの水平線と交わる場所である骨盤の部分に取手があるとイメージしてみてください。


この取手を掴んで骨盤をひねることで骨盤の持つ最大トルクで正中線を回転させることができます。実際には足で地面を蹴った力がこの取手の部分にぶつかって骨盤を回転させるわけです。骨盤を回転させると言ってもうちの会員であれば「擰腰切跨」であることが分かるでしょう。以上を踏まえて練習に励んでいきましょう。
(今回使用したイラストはメディカルイラスト工房様からお借りしました。)
武術をやっている人であれば丹田という言葉を聞いたことがあると思います。この丹田というもの,気功の世界では「気が沈む場所」といういまいちよく分からない概念で語られたりしますが,武術においては物理的に「体の重心」であると捉えることができます。それとともに「動きの中心」であるということもできます。この丹田をしっかりと意識して動きの起点とすることで手足の無駄な力の抜けた高いパフォーマンスを発揮できるわけですが,この丹田の位置を指導者が言葉で伝えるというのはかなりの困難を伴います。そこで今回はイラストを使って丹田の位置を示し,丹田を掴むための一助としたいと思います。
うちの会員の人達は死ぬ気で覚えておくように!
ちなみにスポーツの世界ではこの丹田は「コア」と呼ばれ,コアトレーニングなるものが存在するようです。
(今回使用するイラストはメディカルイラスト工房様からお借りしました。)
まずは人体骨格を正面から見た場合の丹田の位置を確認しましょう。

正中線のラインと骨盤を上下にちょうど二分割したラインが交わる場所が丹田の位置です。骨盤は正面から見ると円状の空洞があるわけですが,この円の中心に丹田があるわけです。
それでは次に人体骨格を横から見た場合の丹田の位置を確認しましょう。

頭頂部から肛門の前あたりを通り足の踝あたりを通過する正中線のラインと仙骨と呼ばれる骨の中央から水平に引いたラインが交わる場所に丹田があります。
この時の骨盤の内部をもう少し詳しく見てみましょう。

腰椎の第5番と仙骨の間の関節,すなわち腰仙関節から垂直に下りてくるラインと仙骨の中央から水平に伸びるラインが交わる場所に丹田があります。
丹田がうまく意識できないとどうしても手足の力に頼った動きになりがちです。今回の知識を今後の練習に生かしていってください。
うちの会員の人達は死ぬ気で覚えておくように!
ちなみにスポーツの世界ではこの丹田は「コア」と呼ばれ,コアトレーニングなるものが存在するようです。
(今回使用するイラストはメディカルイラスト工房様からお借りしました。)
まずは人体骨格を正面から見た場合の丹田の位置を確認しましょう。

正中線のラインと骨盤を上下にちょうど二分割したラインが交わる場所が丹田の位置です。骨盤は正面から見ると円状の空洞があるわけですが,この円の中心に丹田があるわけです。
それでは次に人体骨格を横から見た場合の丹田の位置を確認しましょう。

頭頂部から肛門の前あたりを通り足の踝あたりを通過する正中線のラインと仙骨と呼ばれる骨の中央から水平に引いたラインが交わる場所に丹田があります。
この時の骨盤の内部をもう少し詳しく見てみましょう。

腰椎の第5番と仙骨の間の関節,すなわち腰仙関節から垂直に下りてくるラインと仙骨の中央から水平に伸びるラインが交わる場所に丹田があります。
丹田がうまく意識できないとどうしても手足の力に頼った動きになりがちです。今回の知識を今後の練習に生かしていってください。
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