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Author:gongze
FC2ブログへようこそ!
初めまして宮沢雅宏と申します。
中国の西安において馬賢達老師と
田春陽老師より中国伝統武術である
通備拳を学んでまいりました。
このブログには武術に関する理論やエッセイを掲載してまいります。

本格中国武術教室通備拳斬卸会、現在会員募集中です!
入会や講習会についてのご案内は通備拳斬卸会HPを御覧ください。

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最強の(実戦的な)格闘技は存在しない その2

前回の続きです。そもそも実戦的とは何でしょうか?格闘技の世界ではルールを過激にすればするほど実戦的であるという風潮があるようです。現在では素手の顔面パンチを認めたり、プロテクター付きですが目打ちや金的蹴りを認める大会もあるようです。しかしどんなにルールを過激にしても試合場の中で武器を持たない個人同士が競い合うということは変わらないようです。本当に実戦ならば武器の有無や相手の人数や地面の状態など非常に多くの不確定要素を考慮しなければなりません。しかもそれらの不確定要素は時間とともに推移します。要するに以前私が武術の競技化は不可能だと述べたのと同様、実戦的な格闘技を作るなどということは絶対に不可能です。それは同時に最強の格闘技など存在しないということを意味します。ルールを決めた瞬間にもはや実戦的ではなくなりますからね。ですから、何か対抗性動作のルールを決めようとする場合、基本となるコンセプトが必要になります。中国武術の場合は武器術と素手の技術が互換性を持つというコンセプトが絶対必要だと考えますし、そういった話は今までさんざんしてまいりました。さらに言ってしまえば、現在の過激なルールの格闘技でも、素手と言いながら拳をバンテージでぐるぐる巻きにしたり、金的アリとしながらも頑丈なファウルカップを装着していたり、眼突きありと言いながらも軽く触れただけでも深刻なダメージを与える目に対して明確な打撃アピールを要求したりと、本来求めていたはずの状況からおかしな方向に進んでいるのではないかと思います。要するに実戦的な判定基準を作って勝敗をつけるなど無理なのです。ですから実戦的などという確定しようのないものを求めるのでなく、「どういうコンセプトの下で自分は修行していきたいのか?」を考えるべきでしょう。
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最強の(実戦的な)格闘技は存在しない その1

最強の格闘技は何か?よくプロレスや格闘技のファンの間で話題になるテーマですね。古くはアントニオ猪木対モハメドアリの異種格闘技戦に始まりその後のUWFやシューティング(現修斗)、喧嘩芸骨法などの流れを経て、現在のMMA(総合格闘技)に至る一連の流れというのは「どんな格闘技が最も実戦的か?」ということがテーマだったと思います。空手界でも、それまで主流だった寸止め空手をマスオーヤマこと大山倍達氏は「空手ダンス」と呼んで批判し直接加撃制の空手ルールを提唱しました。しかし大山氏の提唱したルールは手による顔面への攻撃を禁止していたので、「顔面攻撃を禁止した空手は実戦的ではない」としてグローブをはめて顔面を打ち合うグローブ空手が誕生しました。それにも飽き足らず、投げを認める、寝技も関節技も認める、など実戦的なルールを求める動きは複雑に錯綜していたと思います。そんな時に登場したのが第一回アルティメット大会です。この大会は目突きとかみつき以外は何をやってもよいという触れ込みで、それまでの格闘技界が危険だからという理由で越えられなかった壁をあっさり越えてきました。(個人的には本当に金的攻撃がありだったのかは怪しいですが…)そしてこの大会で優勝したのがグレーシー柔術です。他の参加者たちが壮絶な殴り合いで負傷するなかでグレーシーは相手にしがみついて共倒れになり相手の打撃を封じつつ、自分は絞めや関節技でギブアップ勝ちを狙うという戦法でほぼ無傷で優勝しました。それまで格闘技にかかわってきた人たちは最初は信じられず「あんなものまぐれだろう」と思う人がほとんどでした。しかし第二回大会が開かれまたもやグレーシーがあっさり優勝してしまうとさすがに認めないわけにはいかなくなったようです。現在のMMAでも基本になるのはこのグレーシーの戦法です。さて、それではグレーシー柔術は最も実戦的な、最強の格闘技なのでしょうか?もちろん違います。そもそも実戦的などというものは定義できないのです。長くなったので2回に分けます。

太極拳はどう闘うのか?

太極拳と言えば皆さんご存知の通り、ゆっくりゆらゆらという感じで動くなんだか踊りみたいな感じの武術です。この太極拳については昔から、「いったいどう闘うのか?」といったことが議論のネタになってきたりしてました。何せこんなゆっくりゆらゆら動くものが闘技であるなどとはとても思えないですからね。ちなみに私は太極拳をまともに習ったことはありません。ただ、昔通ったスポーツジムで二十四式太極拳を習ったことはあります。そして馬賢達老師からは太極十三勢について教えていただきました。太極拳で闘うには、この二つとライン取りの概念さえ知ってれば十分だと思います
なぜこんなことを話しだしたのかというと、一時期ネットで話題だったらしいこんな動画を見たからですね。

これはMMA(総合格闘技)対太極拳という触れ込みの試合で太極拳家がアッというまに負けてしまったことで「太極拳はインチキだということが証明された」のだのなんだのと騒がれたようです。
この太極拳家について少し調べてみたのですが、どうやら楊式太極拳の伝人に習って雷公太極拳なるものを創始したみたいです。表演をしている動画も見てみましたが、どうも腰痛でもあるんじゃないか?というようなやけに下半身の固い表演をしていました。

ともかくこの雷公なる太極拳家の実力がどれほどのものなのかは定かではありませんが注目したい点があります。
それは試合の動画の0:19あたりでMMA選手が左手で雷公の右手を抑えにいってるシーンです。これは私がライン取りと呼んでる動きの一パターンです。つまり、武術をやってるはずのほうが逆にラインを取られてるじゃねーか!ということです。
どんなルールだったのか詳細は分かりませんが、こんなライン取りも知らない腰痛持ちが勝てるわけがないですね。
前置きが長くなりましたがじゃあ太極拳はどう闘えばいいのか?ということですが、まずはライン取りをしてその状態を保持する、後は相撲のようにとにかく前に出て相手を押していけということに尽きると思います。当然、強靭な足腰が必要ですし押して行くと言ってもその過程では太極十三勢にのっとった動きがアドリブで出なければなりません。
ですから太極拳で闘うには二十四式太極拳と太極十三勢さえ知っていれば十分なのです。
なに?化勁はどうしたって?今現在、最も優れた化勁を使うのは大相撲の横綱ですよ( ´∀` )

武術の技を格闘技的なルールで使うには?

さて、前回の続きです。
ルールの違いによって重要度が変化した結果、有効な攻撃スタイルが変化するということでしたね。体の中心線上にある急所を狙い合う武術では、攻防を行うラインが相手と自分の中心を結んだラインになり、
snap_gongze_201856232410.jpg
対して中心線上の急所への攻撃が禁止された格闘技ではこの攻防のラインが外から内へ振り回すようなラインになるということでした。
snap_gongze_201856234520.jpg
ここで、もしも格闘技的な、例えばキックボクシング的なルールにおいて武術家と格闘家が向かい合ったらどうなるか?
snap_gongze_201851234527.jpg

だいたいこんな感じの軌道でお互いパンチ打ち合います。さて、お互い同時にパンチを打ったらどうなるか?
snap_gongze_201851235138.jpg

大抵の場合、格闘家の頭を振ってのフック気味のパンチで武術家はぶっ倒されることになります。これは武術家の格闘家に対する典型的な負けパターンです。
ですから武術の技をキックボクシング的なルールで使う場合、まずこのパターンをどうにかしなければなりません。
どうするか?とりあえず相手の正面にいては危険なので移動することにします。どこに移動するか?
先に挙げた武術家同士の闘いにおける攻防ラインを思い出してください。
snap_gongze_201856232410.jpg
この攻防ラインがキックボクシング的闘いになると、こう変化します。
snap_gongze_2018520614.jpg

なので自分の前手で相手の前手を抑えてこのラインを取りに行きます。
snap_gongze_20185201713.jpg

こうすることで武術家同士における攻防ラインと近い状況を現出できました。ここからならば武術の技を繰り出していくことができます。
こうした動きを通備拳斬卸会では「ライン取り」と呼んでいます。ライン取りの概念が無ければ武術の技は使えるようにはなりません。もちろん相手も邪魔しようとしますので、その場合こちらにも変化が必要です。具体的にどのようにライン取りを行うか?変化はどうするのか?そういったことまで文面だけで伝えることは不可能です。なのでこの先が知りたい方は、ぜひ通備拳斬卸会への入会をご検討下さい。ライン取りにつきましては、
蟷螂九手・推手・散手の講習会でも説明しておりますよ~、皆さんどしどし参加してくださいね( ´∀` )

テーマ : 武道・武術 - ジャンル : スポーツ

武術の理解に欠かせない「重要度」という概念

眼、喉、金的などの人間の中心線に沿って存在する急所は軽い攻撃が当たっただけでも戦闘力を大幅に削ぐことができます。ですからいわゆる実戦的な戦闘になった場合、自分のこれらの急所を守り、かつ相手のこれらの急所を攻めるというのが一番重要度の高い攻防になります。お互いが相手の中心を攻めようとし、かつお互いが自分の中心を守ろうとする、その意識が拮抗している状態を表しているのが搭手です。

ちなみに武術における眼に対する攻撃は一昔前の空手漫画みたいに手でチョキの形を作って指で目を突く、のではなくて掌を柔らかく開いて指の背で払うように攻撃します。
そして武器術の基本は相手の中心を取りに行くことなのでこの搭手の意識は武器術とも共通していたりします。
それに対して、例えばキックボクシングのような格闘技は眼、喉、金的といった体の中心にある急所への攻撃が禁止されています。そして体の中心にある急所への攻撃が禁止されていると それらの急所を守ろうという意識は最初から存在しなくなります。
するとどういうことになるか?
それまで半身を切って体の中心を相手にさらさないようにしていたのが、途端に体の中心を相手にさらす構えを取ります。そして熊のように拳を外から内へ振り回すような攻撃をします。
そしてこの拳を振り回す動きというのは格闘技のようなルールにおいては大変有効な動きです。
さて、ルールによって攻撃の重要度が変化したことにお気づきでしょうか
いわゆる実戦での攻防では中心を取り合う攻防が重要なのに対し、格闘技では横面をぶん殴るような攻防が重要になります。
よく中国武術をしている人が格闘家と格闘技のルールで対戦してこういった仕組みが分からずにやられてしまうということがあります。対戦する前に自分のやっているジャンルがどういう性質のものであるかを理解するべきでしょう。
もう一つ例を挙げましょう。
素手の殴り合の場合ほとんどの攻撃は顔面を狙ってしまいます。

しかし、例えば手にナイフでも持った場合はどうでしょうか?とたんに顔面よりも腹部を狙うようになります。

ナイフの場合、腹部のほうが的が広く当てやすいですからね。つまりここでもルールの違いによる重要度の変化が起こっているわけです。武術を修行するうえでこの重要度の概念はとても重要なので覚えておきましょう。

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これが八極拳の打撃だ!

八極拳は威力が強いことで知られています、が、なぜか今まで八極拳の打撃でサンドバッグを打つような動画が上げられてこなかったみたいです。ま、生徒にミット持たせて吹っ飛ばすようなアホな発勁動画とかならありますが。まあとにかく、八極拳サンドバッグ打ちの動画に関しては私が一番乗りですね。某八極拳教室では生徒の八極拳の突きでサンドバッグの紐がちぎれて吹っ飛んでいくそうですがぜひyoutubeに動画を上げていただきたいものですね。
さて八極拳の突きがなぜ強力なのか?それは打撃に体当たりの威力を乗せてるからです。まあここまでは知ってる方も多いのかもしれませんが、知っていることと実際にできるかどうかは別です。基礎ができてなければ体当たりの威力を拳で支え切れないでしょう。特に手首がグキと行きます。
八極拳の突きについて、まずは順歩冲捶から解説していきましょう。
順歩冲捶では蹍歩という歩法が重要になります。蹍歩とは爪先をひねって体を横向きにスライドさせるような歩法のことです。まずは大きく踏み込むこと、これについては以前から何度も説明してます。
そして踏み込んだ足が着地する瞬間弓歩になります。
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そして着地した足へガーンと帰ってくる地面からの反動、これを利用して蹍歩を行い体を横向きにするわけです。

次に拗歩冲捶です。よくある間違いなのですが、移動して突きを打つ時、足で急ブレーキをかけた勢いで突きを打つというものがあります。例えるなら高速で走る自動車が急ブレーキをかけると中の運転手が飛び出してくる、つまり足を車、突きを飛び出す運転手に例えてるわけです。しかしぶつかる衝撃が一番強いのは車でそのまま突っ込んでしまうことです。拗歩冲捶はこの原理を利用して突くわけです。
突く時に後ろ足で地面を震脚しその反動で弾丸のように飛び込む、そして前足が地面に着地するより先に拳が目標に到達するように打つ、これで拳に全体重が乗ります。
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体当たりの要領で拳に全体重を乗せる、これでこそ八極拳の突きと言えるでしょう。


テーマ : 武道・武術 - ジャンル : スポーツ

翻子拳の謎 その1

翻子拳には他の武術にはない独特の特徴があります。それは構えがあることです。他の武術を見てもらえばわかりますが基本的に套路には構えは入っていません。蟷螂拳には構えみたいなカマキリポーズがありますが、あれは構えではないという話です。形意拳でも三体式というのが構えっぽく見えますが、これも構えではありませんね。しかし、翻子拳の旗鼓勢は構えなのです。馬賢達老師が旗鼓勢は構えだと言っておられました。正確に言うなら、馬老師はボクシングのガードを挙げたポーズや剣道の中段の構えを示して「これらと同じ意味を持つものだ」と言っておられました。
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と、言うことで旗鼓勢は構えなわけですが、そうなるとなぜ翻子拳にだけ構えがあって他の武術にはないのだろうかという疑問が起きます。いやもしかしたら探せば他にも構えを持つ武術はあるのかもしれませんが今のところ翻子拳だけです。そもそも構えるという行為は闘う相手が特定されてるときにするものです。このブログでも何度も言いましたが武術の基本は武器術にあるので、素手の技術はいわば武器術の補助に過ぎないと言えるでしょう。つまり武術の場合、最初から素手で戦うことは想定してない、もしくは素手で対処せざるを得ない緊急事態にのみ素手の技術が使われるということになります。そんないつ起こるか分からない事態を想定して構えを設定するのは非常に不合理でしょう。しかし翻子拳には構えがあるわけです。通備の翻子拳だけでなく、その原型となった東北の翻子拳にも構えはあります。ということは翻子拳は元々素手で闘うことを想定した武術だったのではないか?という仮説ができるのです。確かに翻子拳の武器術を調べても中国武術大辞典には刀の套路が少しある程度のことしかかれていません。それに対して太極拳や形意拳などは剣棍刀槍に加えて特殊な武器など豊富にあるわけです。この極端な違いはなぜ発生したのか?それについての私の仮説もまた機会があれば書いてみようかと思います。

漫画 男組

男組という漫画をご存知でしょうか?

私はずっと男塾と勘違いしてましたが、

拳児よりも以前に八極拳についての紹介がなされた漫画です。実際に技術監修として松田隆智先生もかかわってたみたいですね。
ストーリーは、おそらく学園紛争とかがあった時代ですかね?、学生たちの集団が日本を闇で牛耳る「影の総理」と戦うというもので、今見るとツッコミたいところが山盛りになっていますが当時の漫画にはそういった疑問を抱かせない勢いがあったみたいですね。
この漫画に登場するのが八極拳を使う集団で形成された影の軍隊です。主人公である流全次郎はこの軍隊の隊長である李大広と死闘を演じます。その死闘のさなか、李は流に対してまるで師であるかのように八極拳の極意を伝えてゆきます。
「熊のように突進し虎のように打ち倒す、それが八極拳の根本だ!そのための一番重要なのは足の送り方、足の踏み込みだ!」KIMG0033.jpg
まさにその通りで踏み込みこそが八極拳の命と言えるものです。踏み込みを鍛えるためには徹底した踢腿の練習が必要なのですが、日本の八極拳修行者の多くは見栄えばかりを追い求めて踢腿のような地味で基礎的な練習をやりたがらないのではと思います。
私が作った八極ワンツーもこの踏み込みの力が無ければまるで効力を発揮しません。

ですから皆さん、李大広老師のお言葉をありがたく受け取り踢腿で踏み込みの力をつけましょう(^-^)/

斬卸会オリジナル 人体骨格スプリング理論

自分で言うのもなんですが私は突きが速いと思います。

しかしこうした突きの速さというものはいくら筋力トレーニングをやったところで身につくものではありません。むしろ遅くなってしまうかもしれませんね。ではどうやって身に付けるのかと言いますと体の使い方を理解することでしか身につかないと思います。ではどのような使い方か?
私は常々思うのですが武術を修行するならば何度かは解剖学の本を読み込んだ方がいいと思います。それも値段の安い簡易的なものではなく大学図書館においてあるような精巧な図と解説が載ってるものがいいでしょう。馬鳳図公も解剖学の勉強をしていたようですし、最近ではフィギュアスケートの羽生選手が解剖学の本を読んでいたという話です。なぜ解剖学の本を読んだ方がいいのか?それは我々は自分たちの体のことを実際の姿とは違った状態で認識していることがほとんどだからです。例えば背骨というものを、我々は一本の棒と認識しがちですが、実はブロック状の骨が緩やかなカーブを描いて積みあがっているのです。胸も大抵の人は木箱のように固定されたものだと思いがちですが、実際は風船のようにグニャグニャと自由度の高い変化をしたりします。私も解剖学の本をへーとか思いながら眺めてたのですが、ある時ピーンと気づくものがありました。それは人間の骨って実は巨大なスプリングになってるのではないかということです。もしかしたらきちんと医学を学んでいる人には当たり前のことかもしれませんが、さすがにその構造が武術に応用できるなどと発想する人はいないでしょう
とりあえず下の図を見てください。

これは人体骨格を横から見た図を極めて大雑把に描いたものです。ちょうど横から見たバネのように緩やかな波が頭、首、胸、腰、太腿、脛、踵と続きさらにそこから土踏まず、足の親指まで続いているのが分かるでしょうか?そしてこれらの骨は靱帯という弾性のある膜で覆われているわけです。まさに一つの巨大なスプリングです。考えてみれば通備勁を発するために必要な吞吐開合起伏擰転の身法はまさに全身をバネ化するためのものと言えるでしょう。人体を一つの巨大なバネとして使えるからこそ速い突きが打てるわけで、その具体的なやり方はとても書面で伝えきれるものではありません。なので皆さん、速い突きが打ちたければ是非当会への入会をご検討ください(^-^)/

「勝ったら俺のおかげ、負けたらお前のせい」は最低

私もゆくゆくは生徒を試合に出してみたいと思いますが、こうはなりたくはないなという指導者像があります。それは生徒の頑張りを自分の手柄のように言いふらすタイプの人です。理論家を気取る人などに多いのですが自分の生徒が試合に出てたまたま勝ったりすると「な、俺のおかげだろ」と恩着せがましく言う人、生徒の勝利の結果は全て自分が教えたからこそだと言いたいわけです。そのくせ生徒が負けたときには「あいつなんか全然だめだよ、俺の言うこと聞かねえんだもん」などと吐き捨てるように言ったりする、もはや人間として最低だろうと思います。本来ならば生徒が勝てたならば生徒自身の努力や工夫を称えるべきであり、生徒が負けたならば己の指導の至らなさを反省するのが正しい姿ではないでしょうか?「生徒が言うことをきかない」ではなく、生徒自身も言われた通りやりたくてもやれない、ではそれはなぜか?どうすれば伝わるのか?を突き詰めて考えていくのが真の指導者だと思います。酷いのになると生徒が全く教えたとおりの動きをせず無茶無茶に拳を振り回したら勝ってしまったなんて時も「俺の理論のおかげだ」とかいう人がいます。以前書いた後件肯定の誤謬もくそもなく勝てば自分の手柄にするというのはあきれるばかりです。
通備拳斬卸会では必ず手本を見せるようにします。口だけ、もしくはお約束の練習だけでどうすればいいかが伝わるわけがありません。約束のない自由攻防の中で手本を見せられるからこそ、生徒にどうすればいいかが伝わるのだと思います。
既存の中国武術教室に不満を感じる方は是非当会への入会をご検討ください(^-^)/

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