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Author:gongze
FC2ブログへようこそ!
初めまして宮沢雅宏と申します。
中国の西安において馬賢達老師と
田春陽老師より中国伝統武術である
通備拳を学んでまいりました。
このブログには武術に関する理論やエッセイを掲載してまいります。

本格中国武術教室通備拳斬卸会、現在会員募集中です!
入会や講習会についてのご案内は通備拳斬卸会HPを御覧ください。

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武術のエリート 田春陽老師

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今回は私の武術の師の一人でいらっしゃる田春陽老師について紹介したいと思います。
田春陽老師は西安体育学院出身で在学中は馬賢達老師の右腕と呼ばれた白鴻順老師より厳しい指導を受けてこられました。在学中は武術隊の隊長を務め武術映画の出演経験もあるそうです。武術は通備拳をはじめとして太極拳、形意拳、八卦掌、鷹爪拳、白猿通背拳など多様な種目をこなされます。また、北京体育大学の門恵豊教授の研究室に研究生として在籍していたこともあり、門教授の指導の下で各派の太極拳や河北の戳脚、蟷螂拳などを研究されたということです。門教授からは武術の腕前を認められ門老師の武館を手伝ってほしいと頼まれていたそうですが、白老師からの要望で西安体育学院に武術教師として戻ることになったそうです。
私と田老師とは長年連絡をとれなかったのですが、先日、広東省で田老師より武術を習っているという方がたまたま私のホームページを見つけたそうで連絡をいただきました。その方によりますと田老師は現在は広東省珠海市の中山大学において武術教師をされているとのことです。やはり武術のエリートと呼ばれた田老師だけあって、その腕前もいまだご健在のようです。当会もいずれ会員が増えた暁には学習団を形成して田老師の元へご挨拶に伺いたいと申し上げたところ、田老師は「いつでも来なさい」と言っておられました。一流の中国武術に触れてみたいと思っている方は、ぜひ一度、田春陽老師を尋ねられることをお勧めいたします。
さて、田老師は蘭州において馬穎達老師の系統の通備拳を習われたことがあるそうで、私は田老師より蘭州系統の通備拳を教わりました。現在、私が教えている通備拳は馬賢達老師に習った西安系と田老師に習った蘭州系を比較し、良いと思った方を採用して編集したものです。
例えば劈掛拳の滾勒勢も馬賢達老師のものは腕を垂らして捻じりもマイルドなのに対し、
ma konroku

田老師の伝える蘭州系は腕を高く上げ捻じりもギリギリときついものになっています。
konroku ore

威力とスピードの点においては明らかに蘭州系の方が優れていると判断し、私の伝える通備拳の滾勒勢は蘭州式となっているわけです。
これは飽くまで私の考えですが、馬賢達老師の伝える通備拳には、どうも「動作をマイルドに改変」したところがあるようです。そのことについて人によっては「中国人は大事な部分を隠して教える」などと思ったりするかもしれません。ですが、今回の様に西安系と蘭州系を比較するなどの作業をすることで隠されていた部分があぶりだされてくるのだろうと思います。
中国武術の技を分析するうえで、そういった比較の視点を与えてくれた田老師には本当に感謝しております。いずれ田老師を日本に呼びたいという話もあるみたいなので、その際には会員ともども必ず寄らせていただきたいと思います。
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世界初!八極拳の自由組手ルールの開発に成功

八極拳はどのように散手(自由組手)をやるべきか?
いままで様々なルールが考案されてきたのですが、ハッキリ言ってうまくいったものは無かったと言えるでしょう。なぜなら、套路で養った基礎の動きと実際の自由攻防の動きがあまりにもかけ離れていたからです。套路では里門頂肘だの鉄山靠だのやっていても実際に自由攻防をさせると途端に稚拙なキックもどきになってしまうということがほとんどでした。しかし今回、八極拳の套路で養った基礎を生かして自由攻防ができる組手ルールを世界で初めて通備拳斬卸会が開発に成功いたしました!この組手ルールが開発できたのは堀辺先生の著書を読んで知った分母競技という考え方のおかげです。例えば総合格闘技(MMA)の分母競技としてブラジリアン柔術(BJJ)が存在するわけですが、BJJはMMAにおいて最も重要となるポジショニングを極めて安全に身に付けられるようにルール付けされているわけです。そして、今回私が八極拳の自由組手ルールとして開発したものこそ八極拳の分母競技、八極相撲なわけです。この名称は堀辺先生が開発した武者相撲にちなんでいますね。さて、八極拳において最も重要なことはなにか?と考えた場合、それは槍の身法であると言えるでしょう。そして松田隆智先生も言っておられますが八極拳の闘い方は相撲に近いものになるということです。つまり八極拳の自由組手とは槍を持ったまま行う相撲になるというわけです。そこで私は八極拳の小纏冲捶という技に目を付けました。
しょうてんちゅすい
この技は自らの腕を槍に見立ててラン、チャー、の動きを繰り出すものです。つまりこの小纏冲捶の体勢を維持したまま相撲をとれば槍を持った状態での相撲を実現できるわけです。そしてこの八極相撲で養った功力に上乗せして突きや肘打ちを繰り出すことこそ八極拳の闘い方なわけです。
さて、人によっては「たかが腕を掴んで相撲やるぐらいで何言ってんだこいつ?」などと思ったりもするでしょう。
そういう方は、ぜひコロンブスの玉子ということわざを調べていただきたい。
その、「たかが腕を掴んでおこなう相撲」にたどり着くまでの論理思考こそが重要なのです。私はこの八極相撲が全ての八極拳修行者の間に広まってほしいと願っています。私が考える地力の計量システムの一つにもこの八極相撲を加えるつもりです。
そうすれば現在の八極拳全体のレベルを何倍にも底上げするでしょうからね。o(^▽^)o

武術と劣化キックの境目は突きにあり!

もはや何度も述べてきていることですが、中国武術の動作というのは全て剣棍刀槍といった武器術が基になっています。こういった武器術にとって最も重要な動作が何かと言えば自分の正中線上から相手の中心へ向けて直線的に繰り出される突きと言うことになります。
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つまり相手と自分の間の最短距離を通る突きと言うことですね。ですから拳術においても、この最短距離を通る突きこそが最重要の基本になるわけです。最重要の基本こそが実は奥義であるというのはよく知られていることですね。
さて、ここで中国武術の突きとキックボクシング等の格闘技のパンチを比較してみましょう。中国武術の突きは先に述べたとおりですが格闘技のパンチの場合、その軌道は体の脇、体側のあたりから内側に振り回すような軌道を通るわけです。
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そうした違いが現れる原因となる重要度の概念については以前説明しましたね。
この二つの軌道の距離を比べてみると、明らかに中国武術的な打ち方の方が相手に速く攻撃を到達させることができます。
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ですから常に最短距離を通る突きが打てるのならば理論上は天下無敵と言うことになりますが、しかしそれほどの精度を保った突きを打つというのは中々に難しく、大抵はこんな感じでやられてしまうわけです。
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そこでやられないようにガードを上げた格闘技の真似事のようなパンチを打つようになるのですが、それでは本末転倒です。私がよく劣化キックボクシングとして批判している人たちとはこの正中線から打ち出す突きの意識のない人達です。
中心の意識があるかどうかは試合中に現れる状況を見ればわかります。
例えばこれは私が適当に拾ってきたムエタイの試合ですが、このように平行線上の腕同士が接触するというのは中心よりも体側の意識が濃いことを現しています。
ムエタイ

対して中心の意識が濃くなる場合は、この骨法98手の様に対角線上の腕同士が接触します。我々中国武術を学ぶものが目指すべき闘い方は明らかに後者でしょう。
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せっかく套路によって練り上げた基本が実際に動く場面になると途端に消え失せてしまうのでは意味がありません。中国武術学習の際にはよくよく気を付けるべきでしょう。(^∇^)ノ

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