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gongze

Author:gongze
FC2ブログへようこそ!
初めまして宮沢雅宏と申します。
中国の西安において馬賢達老師と
田春陽老師より中国伝統武術である
通備拳を学んでまいりました。
このブログには武術に関する理論やエッセイを掲載してまいります。

本格中国武術教室通備拳斬卸会、現在会員募集中です!
入会や講習会についてのご案内は通備拳斬卸会HPを御覧ください。

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ツイッターのアカウント名ゼロワン(01)氏について

先日このようなツイートを見つけました。
nandakoitu.png


はっきり申し上げてこの方のツイートなど全くチェックしてはいなかったのですが,AIが拾い上げて私に知らせてくれたようです。
どうもこの方は八極拳については何一つ知識を持ち合わせていないようです。まあツイッター世界によくいるゲームやら漫画やらのファンタジー武術を本気にしてるタイプかもしれませんが。とにかくあまりにも見当違いなことを述べているので,これは言葉のやり取りができないタイプだなと判断して手合わせを申し込んでみました。それが以下のやり取りになります。
koitu.png
koitu3.png
koitu4.png


ふざけてんじゃねえぞこの野郎!
匿名だからこその悪ふざけでしょうか?youtubeのコメントにもいましたが,何一つ理解せず横から見ただけの思い込みでケチをつける,だからと言って実際に体験して理解しようともしない,武術をやっているとこういう悲しい奴らに出くわすことが多いです。
八極相撲の構えにしても,これはあえて二本の腕を一本にまとめているわけです。この構えが八極拳にとってどれほど強力な盾となり,また槍となっているかは当会の会員であれば誰もが理解していることです。
通備拳斬卸会は言ったことは必ず動画で示します!
ポジショントークは絶対にいたしません!

改めて当会の基本方針を周知させていきたいと思います。

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これが歩法の極意だ!!踵とエッジの話

日本人にはつま先立ち信仰が根付いています。小学校や中学校の体育の授業などで,あるいは部活動などで,素早く動くためにはつま先立ちになると教えられたことはないでしょうか?
snap_gongze_2019103142158.jpg
かつては私も爪先信仰をしていました。私が昔読んだ漫画で「はじめの一歩」というボクシング漫画があるのですが,その主人公が先輩に弱点を指摘される場面の描写がいまだに記憶に残っています。「お前の弱点は足の親指での地面の蹴り込みが弱いことだ!」などと言われて主人公はつま先立ちを持続する訓練をするわけです。常にふくらはぎがピクピクするような状態になってしまいます。私もこういった漫画的訓練を真似したことがありますが,いや~アホ丸出しですな。基本的に漫画というのは嘘を書かなきゃ成立しない世界なので本気にしてはいけないのですが,こういったメディアの洗脳というものは中々強力なものがあると思います。
というわけで今回は足裏の使い方の話をします。うちの会員さんにもよく,例えば歩法の踏み替えのときなどに「踵を軸に足裏を回転させる」という話をするのですが,何度口を酸っぱくして言ってもこれがなかなか出来ない,どうしても回転中につま先に加重してしまうようです。長年の間に脳に刷り込まれたつま先信仰というものはちょっとやそっとじゃ抜けないようです。
さて,ではどのように足裏を使えばよいか?一歩足を踏み出すという動作で見てみましょう。
人間は正しく直立しているときは踵に荷重されます。この状態から踵で地面を蹴って一歩踏み出すわけですが,ただ単に地面を蹴るだけだと頭が跳ね上がってしまいます。
snap_gongze_2019103143948.jpg

こうなると推進力が上方向にロスしてしまうので,なるべく頭の高さが変わらないように地面を蹴る必要があります。そこで重要になるのがエッジという概念です。
エッジとは足裏の両端を走っているラインのことです。
snap_gongze_2019103142628.jpg

スキーをやったことのある方ならば,このエッジを使ってターンをすると言えば分かるでしょう。親指側をインエッジ,小指側をアウトエッジと呼びます。
踵で地面を蹴って一歩踏み出すときに,足裏の荷重ポイントを図のように移動させます。
snap_gongze_2019103143646.jpg

踵から始まり土踏まずの淵を通って母指球に到達します。この過程で一度アウトエッジに乗った体重がインエッジに移ります。その時の足裏は次の図のように動きます。
snap_gongze_2019103143158.jpg

図は足元を正面から見た様子を簡易的に表現しています。アウトエッジからインエッジへと接地していき,最後はインエッジだけが接地しているのが分かると思います。インエッジだけが接地した状態での足裏の荷重は母指球にあります。
インエッジだけが接地した状態になると膝が内側にカクンと折りたたまれたような状態になります。
snap_gongze_2019103144435.jpg
こうすることで踵で地面を蹴ったときの反発力が地面と水平に近い状態になります。よって移動の際の頭の跳ね上がりをできるだけ抑えることができるわけです。
馬賢達先生の立ち方を確認してみましょう。
えっじ_LI
ejji_LI.jpg

見事にエッジが効いて膝が内側にカクンとなっているのが分かるはずです。これこそが達人の歩法です。

武術の動きとは動物的本能の動きに反するものである

今回は武術の成り立ちについてちょっとした歴史の話をします。
そもそも武術とはどのようになりたっていったのか?実は,武術の成り立ちと人間社会の形成とは同時進行的なものだったりします。
我々人類の祖先は猿であり,もともとは木の上で生活していたと言われています。しかしあるとき,何が原因だったのかは定かではないですが我々の祖先は木の上の生活を捨てて地上に降りてきました。当時の地上は恐ろしい牙や爪を持った猛獣が多数闊歩する地獄のような場所です。対して我々の祖先はそのような牙や爪などは持ち合わせていません。このままでは我々の祖先は猛獣たちの単なる餌となってしまうわけですが,そこで彼らはどうしたか?
彼らは手に武器を持つという選択をしました一番最初の人類の武器となったもの,おそらくそれは握りこぶしくらいの石ころだったと思われます。右手に石を掴んで頭上に振り上げ,振り下ろす,これこそが最も原始的な武術の動きになったわけです。そして我々の先祖は手にした武器をパワーアップすることをひらめきます。植物の蔓を使って「縄」が作れるようになると,その縄で石を棒の先に結び付けて「石斧」を作りました。これによってより遠くの敵により強力な打撃を与えることができるようになります。さらに石を削って尖らせるという技術を身に付けると,その尖らせた石を長い棒の先に取り付け「矛」を作りました。そして「弓矢」を作るようになりました。こうしてみると武器がパワーアップするにつれて威力と射程距離がどんどん上がっていったわけですが,それにつれて従来の身体の使い方を変えていく必要に迫られるようになります。石ころが武器であるときは動物の本能的な動き,すなわち子供の喧嘩のように体の正面を相手に向けて両手をぐるぐると振り回す動きでもよいのですが,これが斧や矛など長い柄を持つ武器になったとき,体の正面を相手に向けていてはせっかくのリーチを生かした戦い方ができなくなります。そこで半身を切った状態から武器を使うという技術が発達していきました。弓矢を使うときも身体は半身を切るわけです。こうして強力な武器を手に入れ,その使い方を身に付け,言葉も身に付けてチームプレーも可能とした我々の祖先は周囲の猛獣を駆逐し,共同体を作って集団で生活するようになります。これが今日の社会へと続くわけです。つまり人類が現在の世界を支配するようになったのは本能的な動きを捨てて人工的な動きを身に付けたからであると言えるでしょう。もしわれわれの祖先が本能的な動きしか持たなかったら,周囲の猛獣に食われて絶滅していたと思います。まとめると,社会の形成と武器の発達というものは同時進行で進んでおり,その発達していく武器を操るために人類は人工的な動きを身に付けていった。そしてその人工的な動きこそが武術なのです。何度も言いますが武術とは武器術のことです。
(参考書籍 馬賢達著 中国短兵)

発勁のためのコツその4 骨盤の横にスライド式の壁を作れ

まず初めに,ここでは「骨盤の回転」という考え方で説明します。うちの会員の人達はアレの事だと分るでしょう。前回までで骨盤を回転させて中心軸に回転力を伝えるという話をしたわけですが,相手に打撃を伝えるためには中心軸の回転だけでは不十分で,相手に向かって体重移動することで推進力も伝えなければなりません。
例えば右拳で相手を突く場合,骨盤を上から見て左回りに回転させるわけですが,この時ただ骨盤を回転させただけだと骨盤の右端が前方に出るのに合わせて左端が同じだけ後ろに下がってしまい推進力を相殺してしまいます。
こちらのイラストの楕円は骨盤を真上から見た形を単純化したものだと思ってください。
snap_gongze_201910522319.jpg

そこで骨盤の左端に壁があるように意識して骨盤の左端が空間上固定されるようにすることで右端は大きな推進力を得ることができます。これはいわゆる壁理論と言われるもので野球のバッティングやボクシングのパンチなどはこの理論で説明されることが多いです。
snap_gongze_2019105223729.jpg


しかしこれには一つ問題があり,図のように中心軸の移動ラインが右側へ大きくはみ出してしまうのです。推進力は中心軸を目標に向かってできるだけ直線的に移動させられた時に一番ロスなく相手に伝えることができます。
そこで骨盤の回転に合わせて骨盤の左端を後ろに下がらないように左右にスライドさせます。
snap_gongze_2019105225834.jpg


こうすることで中心軸の移動ラインを目標に向かって直線的にすることができるわけです。
ちなみにこの動きは蹴りや歩法にも応用できるのでしっかりと覚えておきましょう。

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