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gongze

Author:gongze
FC2ブログへようこそ!
初めまして宮沢雅宏と申します。
中国の西安において馬賢達老師と
田春陽老師より中国伝統武術である
通備拳を学んでまいりました。
このブログには武術に関する理論やエッセイを掲載してまいります。

本格中国武術教室通備拳斬卸会、現在会員募集中です!
入会や講習会についてのご案内は通備拳斬卸会HPを御覧ください。

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馬鳳図公と馬英図公が喧嘩した話

馬鳳図公は馬賢達老師の父君であり通備拳の創始者です。劈掛拳、八極拳、翻子拳というそれまで別々に伝わっていた武術を一つの原理で貫いてまとめてしまうのですから天才的な発想の持ち主と言えるでしょう。文武に通じた人で槍の試合で李書文を圧倒したり軍閥抗争時代に馮玉祥の下で高級将校を務めたりしていました。馬英図公は馬鳳図公の弟で勇猛なことで知られ、軍閥抗争のさなか大刀隊と呼ばれる決死隊に参加して生き残ったほどの猛者です。馬賢達老師によりますとこの二人がひょんなことから喧嘩を始めたそうです。理由は数々の戦闘を経験した馬英図公が馬鳳図公に対して「俺は今までの戦闘を通して分かったことがある、それは蹴りなど役には立たないということだ」と言ったからだとのことです。すると馬鳳図公は「やれやれ、お前はまだ武術というものが分かってないな」と言って、二人はその場で腕比べということになったらしいです。結果、馬英図公は馬鳳図公の後卷腿(後ろ回し蹴り)で吹っ飛ばされたということです。この話を私なりに解釈しますと、馬英図公の言うことは確かにその通りなのだろうと思うのです。武術の世界には「十脚九危」という言葉があって、片足立ちになる蹴りは転びやすくなるからなるべく使わないほうがいい、使うにしても腰より上は蹴ってはいけないなどと言われているからです。実戦を経験した馬英図公にはその言葉の意味が痛いほどわかったのでしょう。しかし、まさかやるわけがないと思ってしまう攻撃ほど容易に当たってしまうものです。事実、馬英図公は後ろ回し蹴りなどという大技を食らってしまったわけですし、馬賢達老師もストリートファイトにおいて獅子大張口と呼ばれる踵落としみたいな技を食らって敗北しかけたことがあるそうです。格闘技の世界においてもグレイシー柔術のように相手にしがみついて共倒れになる戦法など、まさかやるわけがないと誰もが思っていたからこそ初期のグレイシーは圧倒的な強さを誇っていたのです。要するに馬鳳図公がいいたかったのは相手の盲点を突くことの大切さだったのではないかと私は思います。
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