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翻子拳の謎 その1

  • 2018/05/13(日) 20:41:43

翻子拳には他の武術にはない独特の特徴があります。それは構えがあることです。他の武術を見てもらえばわかりますが基本的に套路には構えは入っていません。蟷螂拳には構えみたいなカマキリポーズがありますが、あれは構えではないという話です。形意拳でも三体式というのが構えっぽく見えますが、これも構えではありませんね。しかし、翻子拳の旗鼓勢は構えなのです。馬賢達老師が旗鼓勢は構えだと言っておられました。正確に言うなら、馬老師はボクシングのガードを挙げたポーズや剣道の中段の構えを示して「これらと同じ意味を持つものだ」と言っておられました。
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と、言うことで旗鼓勢は構えなわけですが、そうなるとなぜ翻子拳にだけ構えがあって他の武術にはないのだろうかという疑問が起きます。いやもしかしたら探せば他にも構えを持つ武術はあるのかもしれませんが今のところ翻子拳だけです。そもそも構えるという行為は闘う相手が特定されてるときにするものです。このブログでも何度も言いましたが武術の基本は武器術にあるので、素手の技術はいわば武器術の補助に過ぎないと言えるでしょう。つまり武術の場合、最初から素手で戦うことは想定してない、もしくは素手で対処せざるを得ない緊急事態にのみ素手の技術が使われるということになります。そんないつ起こるか分からない事態を想定して構えを設定するのは非常に不合理でしょう。しかし翻子拳には構えがあるわけです。通備の翻子拳だけでなく、その原型となった東北の翻子拳にも構えはあります。ということは翻子拳は元々素手で闘うことを想定した武術だったのではないか?という仮説ができるのです。確かに翻子拳の武器術を調べても中国武術大辞典には刀の套路が少しある程度のことしかかれていません。それに対して太極拳や形意拳などは剣棍刀槍に加えて特殊な武器など豊富にあるわけです。この極端な違いはなぜ発生したのか?それについての私の仮説もまた機会があれば書いてみようかと思います。

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