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Author:gongze
FC2ブログへようこそ!
初めまして宮沢雅宏と申します。
中国の西安において馬賢達老師と
田春陽老師より中国伝統武術である
通備拳を学んでまいりました。
このブログには武術に関する理論やエッセイを掲載してまいります。
本格中国武術教室通備拳斬卸会、現在会員募集中です!
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八極地獄拳
―――もう一つのケンジ―――
第二話 血塗られし必殺拳!その名は八極拳
俺は生き残った。
あのどこのアホが仕掛けたのかも判らねえ地獄の饗宴、そいつに俺は生き残っちまった。
周りのやつらを圧倒するほど俺の身体能力が優れていたのかと言えば、おそらく違う。
あの後また弁当箱が投げ入れられたのだが、俺は争っている奴らの横にあった弁当箱を掠めて盗み食いし、その後はひたすら死んだふりをしていたのだ。
さすがに人数が少なくなってくるとこの手は通用しなくなったが、そこまでまじめに争ってきた奴らというのは体中ボロボロになっててまともに闘えたもんじゃねえ、そんな奴らに俺は悠々ととどめを刺してきたっていうわけだ。
俺だってそんなことしたかねえが、やらなきゃこちらがやられる、極限状態に平時の感性など通用しない。
俺一人が生き残ったところで例の軍服姿の奴らが部屋に入ってきた。
「な,何をするだ―ッ!」
奴らは入って来るや否や俺を鎖でぐるぐる巻きにし後ろ手に手錠をかけた。そして首に縄を付けて俺のことを引っ張る。
「ようし、こちらへ来い。暴れるんじゃねえぞ?」
奴らは縄で俺のことを引きずってどこかへ連れていった。
着いたところは何かの部屋らしい。部屋に入ると中には小柄な老人が一人立っていた。
他の奴らとは違ってタオパイパイみたいな恰好をしている。
「隊長,こいつが今回の選抜者です」
隊長と呼ばれたそのジジイが俺に向かって話しかけてきた。
「よく来たな。」
いったい何なんだこのジジイは?
俺のことをどうしようというんだ?
「まずはお前の置かれている状況を説明してやろう。ここは謎の秘密組織,影の軍隊の本拠地だ。お前はこれから影の軍隊の兵隊となって世界征服のために働くのだ。」
このジジイ,言ってることが完全におかしい。アレが来ちまってるんじゃないだろうな?
「待てこの野郎,なんだよその影の軍隊ってのは?世界征服とか本気で言ってるのか?」
「口のきき方に気をつけんかこのサル吉が―――ッ!」
ボグシャーッ!
隣にいた例の軍服姿の男が俺の頭を鉄パイプでぶん殴ってきた。一瞬雲の上の世界が見えた気がしたが気のせいだったようだぜ。
「まあ待て。あまり強く殴って死んでしまっては元も子もない。せめて殴るときは金属バットを使え。」
そしてジジイは俺のほうに向きなおって話を続けた。
「よし,話してやろう。我が影の軍隊は中国武術史上最強と言われた八極拳を身に付けた兵士の集まりだ。我々は八極拳を軍隊式に暗殺用として進化させた。この八極拳を使って世界中の要人を暗殺し世界を支配するというのが我々の目的だ。お前は八極拳を身に付ける資格があるかを試す選抜に生き残ったというわけだ。」
今更だが本当に頭がおかしいぞ?こいつら。近代兵器を備えてるような相手に拳法で勝てると思っているのか?
「どんなすごい拳法だか知らねーけど現代の銃や戦車やロボットにかなうわけがないだろ?それに俺がお前らに素直に従うと思っているのか?」
「ふむ,お前の気持ちもよく分かる。だがこれを見れば考えも変わるだろう。おい!」
「ハッ!」
カチッ。隣にいた男が手に持っているリモコンのスィッチを押したようだった。すると横の壁が上がっていき中には何やら大きな動物らしきものの姿が見える。
ジジイは不敵な笑みをうかべている。
「さあ,牛だ」
中から出てきたのは体重一tぐらいあるんじゃないかという巨大な黒牛だった。闘牛用だろうか?非常に獰猛で今にも襲い掛かってきそうである。
しかし今は首についた縄で壁につながれているようだ。
「やれ」
「ハッ!」
再び男はリモコンのボタンを押した。すると壁につながれた縄がポトリと落ちた。その瞬間,牛はジジイめがけて猛烈な勢いで突っ込んできた。
うもーーー!
巨大な牛に今にも挽肉にされようとする刹那,ジジイは軽く踏み込んだかと思うと右の拳を牛の額めがけてちょこんと突き出した。
その瞬間,牛の動きがピタリと止まってしまった。そして,
ブシャ―――ッ!!!
牛は目やら耳やら鼻やら体中の穴から血を噴き出して絶命してしまった。
「こ,これは…」
俺は驚愕の余り目の前で起きたことがいまだに信じられずにいた。
「これが八極拳だ。これからお前はこの八極拳を身に付けて世界征服のための鉄砲玉となるのだ。」
俺は感動していた。
す,すげえ,すげえぜ八極拳!こいつがあれば世界を獲れるに違いねえ!
「分かったぜ!俺はあんたたちに従う,いや,従わせていただくであります,押忍!」
「よし,いい返事だ。わしの名は李書文,この軍隊の隊長だ。よく覚えておけ。」
こうして俺は世界征服をたくらむ秘密組織の一員となったのだ。
いずれは出世して悪の大魔王になってやるぜ!
(続く)
―――もう一つのケンジ―――
第二話 血塗られし必殺拳!その名は八極拳
俺は生き残った。
あのどこのアホが仕掛けたのかも判らねえ地獄の饗宴、そいつに俺は生き残っちまった。
周りのやつらを圧倒するほど俺の身体能力が優れていたのかと言えば、おそらく違う。
あの後また弁当箱が投げ入れられたのだが、俺は争っている奴らの横にあった弁当箱を掠めて盗み食いし、その後はひたすら死んだふりをしていたのだ。
さすがに人数が少なくなってくるとこの手は通用しなくなったが、そこまでまじめに争ってきた奴らというのは体中ボロボロになっててまともに闘えたもんじゃねえ、そんな奴らに俺は悠々ととどめを刺してきたっていうわけだ。
俺だってそんなことしたかねえが、やらなきゃこちらがやられる、極限状態に平時の感性など通用しない。
俺一人が生き残ったところで例の軍服姿の奴らが部屋に入ってきた。
「な,何をするだ―ッ!」
奴らは入って来るや否や俺を鎖でぐるぐる巻きにし後ろ手に手錠をかけた。そして首に縄を付けて俺のことを引っ張る。
「ようし、こちらへ来い。暴れるんじゃねえぞ?」
奴らは縄で俺のことを引きずってどこかへ連れていった。
着いたところは何かの部屋らしい。部屋に入ると中には小柄な老人が一人立っていた。
他の奴らとは違ってタオパイパイみたいな恰好をしている。
「隊長,こいつが今回の選抜者です」
隊長と呼ばれたそのジジイが俺に向かって話しかけてきた。
「よく来たな。」
いったい何なんだこのジジイは?
俺のことをどうしようというんだ?
「まずはお前の置かれている状況を説明してやろう。ここは謎の秘密組織,影の軍隊の本拠地だ。お前はこれから影の軍隊の兵隊となって世界征服のために働くのだ。」
このジジイ,言ってることが完全におかしい。アレが来ちまってるんじゃないだろうな?
「待てこの野郎,なんだよその影の軍隊ってのは?世界征服とか本気で言ってるのか?」
「口のきき方に気をつけんかこのサル吉が―――ッ!」
ボグシャーッ!
隣にいた例の軍服姿の男が俺の頭を鉄パイプでぶん殴ってきた。一瞬雲の上の世界が見えた気がしたが気のせいだったようだぜ。
「まあ待て。あまり強く殴って死んでしまっては元も子もない。せめて殴るときは金属バットを使え。」
そしてジジイは俺のほうに向きなおって話を続けた。
「よし,話してやろう。我が影の軍隊は中国武術史上最強と言われた八極拳を身に付けた兵士の集まりだ。我々は八極拳を軍隊式に暗殺用として進化させた。この八極拳を使って世界中の要人を暗殺し世界を支配するというのが我々の目的だ。お前は八極拳を身に付ける資格があるかを試す選抜に生き残ったというわけだ。」
今更だが本当に頭がおかしいぞ?こいつら。近代兵器を備えてるような相手に拳法で勝てると思っているのか?
「どんなすごい拳法だか知らねーけど現代の銃や戦車やロボットにかなうわけがないだろ?それに俺がお前らに素直に従うと思っているのか?」
「ふむ,お前の気持ちもよく分かる。だがこれを見れば考えも変わるだろう。おい!」
「ハッ!」
カチッ。隣にいた男が手に持っているリモコンのスィッチを押したようだった。すると横の壁が上がっていき中には何やら大きな動物らしきものの姿が見える。
ジジイは不敵な笑みをうかべている。
「さあ,牛だ」
中から出てきたのは体重一tぐらいあるんじゃないかという巨大な黒牛だった。闘牛用だろうか?非常に獰猛で今にも襲い掛かってきそうである。
しかし今は首についた縄で壁につながれているようだ。
「やれ」
「ハッ!」
再び男はリモコンのボタンを押した。すると壁につながれた縄がポトリと落ちた。その瞬間,牛はジジイめがけて猛烈な勢いで突っ込んできた。
うもーーー!
巨大な牛に今にも挽肉にされようとする刹那,ジジイは軽く踏み込んだかと思うと右の拳を牛の額めがけてちょこんと突き出した。
その瞬間,牛の動きがピタリと止まってしまった。そして,
ブシャ―――ッ!!!
牛は目やら耳やら鼻やら体中の穴から血を噴き出して絶命してしまった。
「こ,これは…」
俺は驚愕の余り目の前で起きたことがいまだに信じられずにいた。
「これが八極拳だ。これからお前はこの八極拳を身に付けて世界征服のための鉄砲玉となるのだ。」
俺は感動していた。
す,すげえ,すげえぜ八極拳!こいつがあれば世界を獲れるに違いねえ!
「分かったぜ!俺はあんたたちに従う,いや,従わせていただくであります,押忍!」
「よし,いい返事だ。わしの名は李書文,この軍隊の隊長だ。よく覚えておけ。」
こうして俺は世界征服をたくらむ秘密組織の一員となったのだ。
いずれは出世して悪の大魔王になってやるぜ!
(続く)
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